前略、さようなら。

一文字一文字を記していくことですべてを過去にしていきたい。

さよなら大好きな人。ずっとずっと大好きな人。 第一章~出会い~

 

 

「さよなら大好きな人」花🌸花

 


花*花 - さよなら大好きな人

 

 

私が本当に大好きになった人。

どうしても手放したくなかった人。

側から離れたくなかった人。

忘れようと思っても忘れられなかった人。

未だに夢にでてくる人。

 

 

そんな恋をしたんだ。

当時の私はまだ18才。

 

 

彼と知り合ったのは高校生時代働いていたパブ。

常連さんが混みあっている店内に数人でやってきた。

その頃の私は卒業式を終えたのでラストまで働いていた。

就職先の寮に転居するまでの間。

 

席につくように言われた私は

「なにこのカッコいい人!地元にはいないでしょー」(心の声)

だったはずが駄々洩れで「こいつの事知らないの?」と常連さん。

 

彼は私を見るなり「お前だろ?〇〇の元カノって」

元彼の事を知っていた見知らぬ彼は

どうやら元彼の先輩だったそうで

同じくやんちゃだったようだ。

 

デビュー前の福山雅治に似ていて

背も高く、男気たっぷりな彼に私は一目惚れ。

彼は彼で私の肩を抱いたまま放そうとはしない。

 

 

「あれは完全に堕ちたね」

 「さとうさんにしては珍しい」

「そっとしといてあげましょう」

と他のホステスとママの会話がカウンターから聞こえた

 

 

閉店になり、連絡先を渡された。

彼のフルネームと固定電話の番号(携帯なんてない時代だから)

明日以降なら出れるからって。

 

その後、私は店の後片付けをして掃除もしてから店を出ると

エレベーターホールの隅っこに座っている彼を見つけた。

 

「遅かったな」とポツリ。

「どうしたの?具合悪いの?」と答えると

「お前を待ってたんだよ」と。

 

私はそのままお持ち帰りされるのです。

 

 

しかし、その日は土曜日。

なかなかラブホテルに入れず

やっと入れたのは深夜3時。

古いラブホテルだった。

 

なだれ込むようにベットで体を求められたが

その時の私は処女で全然入らない。

「なんで?」という彼に「はじめてだから」と答えると

「まぁ、いいや一緒に寝てくれるだけで」とそのまま二人で眠った。

 

 

散々、親や学校に迷惑ばっかりかけていた私がどうして処女だったか?

そいうチャンスはいくらでもあったし、彼氏もいたのに断り続けていた理由

 

 

 

それは・・・

 

 

 

 

それはね。私が警察のお世話になった時にくらった母のビンタと

「あなたを信じてるから」と両手を握りながら言われたから

 

だから、せめて

高校を卒業するまでは処女のままでいようと決めたんだ。

 

 

翌朝、彼はタクシーで私を自宅まで送ってくれた。

その後、私から連絡することはなかった。

 

 

そんな私たちが再会するのは意外な場所だったのです。