前略、さようなら。

一文字一文字を記していくことですべてを過去にしていきたい。

さとうさん、雇われママにスカウトだってよ!

 

 

雀荘シリーズに戻ります。

 

 

お客さんは本当に様々な職種の方がいて

サラリーマンの暇つぶし

チンピラさんのたまり場

組長さんの遊び場

学生さんの遊び場など

 

 

中でも多かったのがチンピラ風味の方々でした。

 

 

働いている従業員はワケありの人が多く

ほとんどの人が借金から逃げてる住民票や身分証明を持たない人達でした。

従業員寮とは名ばかりの汚いマンションの一室に

むさくるしい男が二名づつ入居してました。

プロ雀士のおじいちゃんもそこに入居。

(でも、社長の計らいで寮費は無料だった)

 

 

そんな社長の計らいも虚しく

夜逃げしていく従業員も数人いました。

しかも、きっちりお金まで盗んでいく人も・・・。

 

 

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私には何の関係もないんだけど

そういう話を聞く度に悲しくなったなぁ。

 

 

 

 

 

私が仕事にも慣れてきた頃

ホールだけでなく

パパやママしかやってないレジ番もしないか?と言われたんです。

カウンターの中で、卓の管理と金庫番です。

従業員の見張り役も兼ねてました。

 

 

レジ番をしている時は基本的にホールの仕事はしないので

ひっそりとカウンターテーブルの下に隠れてるみたいになってるんです。

 

 

ある日のレジ番の日。

ひょっこりと顔を出してきたのが

時々くるチンピラ風味のおじさんでした。

(ごま油の香りがしそうねwww)

以後、ごま油(仮)と呼ぼう。

 

 

 

ごま油  「今度、俺の知り合いが店出すんだ!!」

さとうさん「へぇー」

ごま油  「そこで雇われママ探してんだけど、やってみないか?」

〃    「店の規模はそうだなぁ・・・下の喫茶店くらいだしどう?」

さとうさん「へ?」

ごま油  「さとうさんならピッタリだと思うんだよー」

さとうさん「・・・」

ごま油  「明るいし、客の扱いも上手いし、向いてるよー」

〃    「ここの給料いくら?少なくても三倍はあげるよ」

〃    「くれぐれも社長には内緒だよ!」

さとうさん「はぁ・・・」

 

 

 それだけ言うと走って出て行ったごま油さん。

まぁ、私が口を挟む隙がないくらいにアプローチしてきたんだよね。

 

 

 

 

 

私?

パパさんにチクりましたwww

 

 

 

パパさんも何かを嗅ぎつけてたらしく

「さとうさん、ごま油に何か言われなかったか?」

と聞いてくれたので

「給料三倍あげるから雇われママになれって言われたぁ!!」

とあっさりチクってやったwww

パパさんは心配してくれて「やるつもりあるの?」と聞いてきたので

「ごま油さんって、存在がうさん臭いから嫌です」って言ったら

パパさん大笑いして褒めてくれたっけ。

 

 

 

その一件があって

ごま油さんは出入り禁止になってしまった。

その雇われママとやらになってたら

私は警察のお世話になる羽目になってたらしい。

開店したお店は違法だったそうで

すぐに閉店。逮捕者数名。

 

やべー

やべー

 

 

私、いつもそういうギリギリのところで

独自の嗅覚を発揮して罪は犯していないのです。