さよなら大好きな人。ずっとずっと大好きな人。第四章~初体験~
こちら、前回の記事です。
よろしければどうぞ♡
この話、自分でもどこまで続くのか分からない状態です。
でも書きます。今回少し長いです。
氣志團 ワンナイトカーニバル
この曲の冒頭で「俺んとこ来ないか?」というセリフ
そんな感じに
ある日の夜「俺んちに来ないか?」と彼が言った。
車の助手席で私は黙って頷いた。
私たちはキスはしても、まだ体の関係はないままだった。
やっぱり処女だから嫌なのかな?なんて思ってたけど
付き合ってるならそういう関係になりたいんじゃないのかな?
と思っていた矢先のことです。
その頃の私は彼のことを「ハル兄ちゃん」(仮称)と呼んでいた。
彼はずっと私の下の名前を呼び捨てだった。
お店ではもちろん「ちゃんづけ」だけどね。
辿り着いた彼の家とは実家だった。
一軒家の二階に上がるように促され彼の部屋で
テレビを見ながらビールを飲んでいた。
「ハル兄ちゃん、なんか私が着れそうな着替えない?」
そう聞くとグレーのスウェットパンツをタンスから出してくれた。
チラッと見えたシャツが好みだったので「これ着てもいい?」と言うと
「昔の彼女のやつだぞ」と言われたけど気にせず着ることにした。
その日から私は彼の家ではその格好が定番になった。
その夜、私たちはシングルベットで抱き合って眠った。
彼の胸に顔をうずめると安心してすぐに眠れた。
その日から一週間以上もの間、私が帰る家はハル兄ちゃんの実家になった。
(夕方には自宅に送ってもらってお風呂と着替えする間待ってもらい一緒に出勤です)
ハル兄ちゃんのお父さんは亡くなっていて
実家にはお母さんとハル兄ちゃんの姉の子供が二人。あと小さな犬が一匹。
ハル兄ちゃんのお姉ちゃんは育児放棄気味で家出したり、男と同棲したり、服役したりと忙しいので実家で育てていたそうだ。
「ママとは月に一回くらいは会えるよ!」
「おもちゃいっぱい持ってきてくれるんだ!」と子供達は明るい。
ハル兄ちゃんは、何日一緒に眠っても私の体に触れてこようとはしなかった。
しかし、ある朝ベットでイチャイチャしてたら急にそういうモードに。
痛がる私にハル兄ちゃんは優しく時間をかけてゆっくりとしてくれた。
真っ白なシーツには赤いシミがついた。
ハル兄ちゃんは私の血を拭き取ってくれて
すぐにベットから飛び降りると階段を下って行った。
少したってドタバタと階段を上がってくるといきなり
ハル「ごめん!母ちゃんにお赤飯頼んだんだけど、今日はおはぎだって」
私 「どうしてお赤飯?」
ハル「初体験はめでたいだろう!」
私 「え?それお母さんに言ったの?」
ハル「うん」
私 「いやーだー恥ずかしい」
ハル「もう出来上がるからって食うぞ!」
私 「私はいい。ここにいる」
ズキズキと痛む下半身とハル兄ちゃんの匂いがするベットにもぐっていると
「トントン。」
「もしもーし」
と聞きなれない子供の声
顔を上げると女の子(この子は私に懐かない子だった)
「ごはん食べようって呼んでこいって」
次にやってきたのは男の子
「食べないならもう来るなってばぁちゃん言ってるよ」
「ねーねー。一緒に食べようよー」と子供に助けられながら階下へ。
ハル兄ちゃんのお母さんとは簡単な挨拶程度しかしたことがなく
この時が初対面のようなものでした。
キスマークのついた首元と胸元をシャツで隠しながら
正座して挨拶をした。
おはぎはとても美味しかった。
そんな照れ臭い朝だった。