前略、さようなら。

一文字一文字を記していくことですべてを過去にしていきたい。

夜の繁華街でヤクザに絡むさとうさん

 

とある組の組長。

マキグソさんとの話は続きます。

 

 

 

 

 

マキグソさんとの印象深い出来事のひとつ

深夜の繁華街でバッタリ遭遇したこと

 

 

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私は、彼氏と飲んだ帰りで

千鳥足で磯辺焼き食べながらフラフラと歩道を歩いていたの。

 

 

すると、目の前に歩道を埋め尽くす黒い集団が見えた。

なんだ?あれ?と思ってジーッと見てると

2~30人の男性集団。

その最前列にいたのがマキグソさんだった。

 

 

 

「マキグ~ソ~さ~ん!!!」

 

 

 

私は小走りでマキグソさんに近寄ると

後ろから彼氏が「おい、やめ・・・」って言ってた気がする。

 

マキグソさんの両サイドの人が

マキグソさんの前方に出て来た。

 

私が不思議そうな顔をしたら

マキグソさんは軽く手で合図した。

下がっていく両サイドの人。

 

 

 

すげー本物のヤクザっぽいよ!この両サイド!!おっかねー!!

(・・・もちろん本物なんですがね。アホな事思ってました)

 

 

 

 

磯辺焼き食べるー?」とマキグソさんに差し出すと

また飛び出してくる両サイドと後方の二人。

 

 

だ か ら 怖ぇーってば!!

 

 

 

 

 

「マキグソさん、これからどこ行くのー?」

「飲みに行くのー?」

 

そんな私の問いかけにマキグソさんはニコニコ

 

「なんだ?酔っぱらってんのか?」

「一人か?・・・あ、彼氏も一緒か?」と後ろを確認した。

「気を付けて帰るんだぞ」と言いながら私の頭をポンポンとした。

 

 

「じゃぁねー、またねー」と手を振って別れると

御一行様は歩き始めた。大名行列みてーだな・・・。

 

 

が、集団の後方が騒がしい。

大学生っぽい男の子が組員さんに何をしたのか

一方的に絡んでるみたいで兄貴分みたいな人が怒鳴っていた。

「こんな所で兄貴に恥じかかせんじゃねー」らしき事を言ってた。

 

 

ま・じ・で・おっかねー!!!

 

 

 

解放された男の子はその場でへなへなと座り込んでいた。

私は残った磯辺焼きを口に放り込んでスタスタ歩いていると

後ろから追いついて来た彼が

「おい、誰に声かけてんだよ!」と怒っていた。

 

お客さんに会って声をかけて何が悪いのか意味が分からず

私はポカーン( ゚д゚)としてたと思う。

 

「あの人ヤクザだぞ!組長だぞ」と言われたので

思わず笑って「知ってる」って言ったら

今度は呆れてしまった様子。

 

 

 

彼は喧嘩上等みたいな事を自慢気に話す人だったけど

誰よりもヘタレだったのを私は知っている。

 

護身用に持っていると自慢していたサバイバルナイフは

鉛筆削るくらいにしか使ったこともなく

喧嘩を売られて倒してきたという数々の武勇伝の真実は

逃げ回って警察に保護してもらったことも知ってる

私がマキグソさんと話してる間、随分と後ろに下がって隠れていたこともね。

 

 

あの夜、マキグソさんって本当にヤクザなんだなと実感した。

そして、あの夜、あの後には何があったんだろう?と想像した。

 

 

私の知らない世界の話。

そんな世界への入口が

すぐに開くとはあの時は思っていなかったよね。